翡翠(ひすい)宝石一覧
翡翠(ひすい)宝石基礎知識
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翡翠(ヒスイ)バングルが出来るまで
ある日の朝ミャンマーの現地事務所で仕事をしていると、知り合いの翡翠商から電話がありました。 「パカンから届いたばかりの黒翡翠の原石があるけど見るか?」というではないですか。「また売り込みか」 と思って、「何時でも良いから事務所まで見せに来てくれ」と答えると、「大きすぎて一人では運べないので、見に来い」 と言う返事。「面倒だな」と思いながら、「俺が行くまでは、誰にも見せるなよ」と釘を刺すことは 忘れずに、お昼ごろに彼の事務所まで見に行きました。見ると、2個に切断された大きな黒翡翠原石で、2個で50kgから60kgくらいありました。(写真は半分。)大きなクラックはありましたが、うまい具合にバングルが取れる間隔で入っているだけなので、 一目で「おっ!これはラッキーストーンだな」と思って、値段交渉を始めました。すると、「エンポリウム(ミャンマー政府主催の宝石 オークション)に出す予定なので、無理にお前に売る気はない」とか、一人前の口をたたくので、「なら、始めから見せるなよ」 と思いながら、一旦、持久戦に持ち込むことにしました。なかなか値段が決まらず、結局交渉は4、5日かかりましたが、 「怒ったり、なだめたり、すかしたり」しながら、何とか値段をお互いの希望価格に収斂させることができました。 いつもこんな交渉術がベストな訳ではないのですが、この黒翡翠原石に関しては「かたつむり作戦」大成功!でした。
仕上がりの色を見るために、切断面を一部研磨しています。
大きなクラックに沿って、原石を3ブロックに分割しています。
さらにブロックをプレート状にスライスします。(この時点でバングルの幅が決まる)
「くりぬきバングル」のネーミング通りに、まさに翡翠プレートを「くりぬいて」います。
くりぬくブレード(刃)のサイズでバングルの内径が決まります。(断面が円形 or 半円も決まる)
荒磨き工程を経て、写真は仕上げ磨き工程です。この工程を手を抜かず、何度も何度も研磨剤 の番定を下げて磨きこむことによって、ワックスなしでも翡翠独特の美しい艶が出ます。
さらに当店では、高価なダイヤモンドパウダーをセーム皮に塗布してきっちり一時間、ゴシゴシゴシゴシと一本づつ
、手磨きで最終研磨を行っております。手間がかかりますが、これを行うことによってより表面の光沢が増します。
高品質な黒翡翠バングルの完成です!