翡翠市場からの便り

The letter from a Jade market

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選挙の行方

アウン・サン・スー・チーミャンマーで8日、初の民主的総選挙の投開票が行われました。
地元メディアは、開票が進むほとんどの選挙区で、アウン・サン・スー・チー氏(70)
率いる野党、国民民主連盟(NLD)の優勢を伝えています。

当方は長年この国と関係を持ち続けている者として、
興味深く、この開票結果を見守っています。

仮にアウン・サン・スー・チー氏の野党、国民民主連盟(NLD)が
大勝したとしても、様々に入り組んだ、政治的、経済的、軍事的、民族宗教的、
地政学的な諸要因のために、現時点でミャンマーの行く末を予測することは、
非常に困難だと言えます。

これまでは上記のような不均衡なバランスを、独裁的な軍事政権によって
力ずくで押さえ込まれてきために、長い年月をかけて軍政から民政への移行も
比較的穏やかに行われてきましたが、選挙の結果によっては、今後大きく
このバランスが崩れることが予想されます。

アウン・サン・スー・チー氏の野党、国民民主連盟(NLD)が、
選挙の結果通りに、スンナリと政権交代を行うのか?
 
あるいは、軍系の与党、連邦団結発展党(USDP)が一定の力を保ち続けるのか?

また、多民族国家であるために軍政の力が弱まることによって、
不安定要素の高い、民族間の紛争の高まりも予想されますし、
同時に、インドと中国に挟まれた地政学的な要所でもあるために、
すでに始まっている大国間の綱引きの力が、いっそう強まることも
考えられます。

そして、あってはならないことなのですが、一発の銃声によって
引き起こされるマイナスのシナリオの可能性も、ミャンマーの今後を
占う一定の係数として、頭の片隅には置いておくべきだと、
当方は思っています。

それはともかくとして、

ミャンマーはよい意味でも悪い意味でも素直な人が多く、
お隣のタイのようにしたたかではない(立ち回りがうまくない)ので、
それだけに、今回の変革のチャンスをうまく捕らえて、
よりいっそう国が安定していって欲しいなと思っています。

また、個人的な小さな話なのですが、当店の扱っている翡翠に関わることで、
当店の置かれている状況も、今後の政治の動向によって左右される
決定事項がありますので、うまく最初の流れを掴めるかどうか、
現地でアンテナを立てているところです。

さて、どうなりますかね~ ミャンマー。

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