翡翠市場からの便り

The letter from a Jade market

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バダウとサクラ

バダウ日本ではお花見シーズンの真っ盛りということで、
桜前線が北上中ですが、ここ数日は花冷えのようで、
寒暖の差が激しいこの季節は、体調を崩しやすい
季節でもありますので、どうぞご自愛下さいね。

—–

さて、私事で恐縮ですが、当方は家内と入れ替わり
に、ミャンマーに滞在中となります。

毎日、当方の元に届く翡翠を品定めしながら、日々を
すごしております。

http://a-hisui.com/jademarket

暑い日が続いておりますが、ここミャンマーでは
ミャンマーの新年に当たる「水祭り」が、もうすぐ
始まろうとしています。

4月14日から21日の間は、全国的にお休みとなり
まして、国民は新年の無病息災を祈願して、お互い
に水を掛け合います。

この季節、東南アジアでは最も暑い時期にあたるの
で、水をかけられて服が濡れてもすぐに乾きます
ので、一種のリクリエーションのような感じで、
老若男女がお祭りに参加します。

お隣のタイでも、同じ時期に、同じようなお祭りが
あります。

—–

さて、ミャンマーにはこの時期に咲く花で、
「バダウ」という黄色い花があります。

この「バダウ」はミャンマーの国花で、日本の
「サクラ」に相当する花です。

日本人はサクラに対して、一種、形容のし難い感傷
(感情)があります。

世代や育った環境によって、若干異なりますので
一律ではないとは思いますが、ありますよね。

ミャンマー人も「バダウ」に対して、ほかの花には
感じない、一種の感情があります。

バダウもサクラと同じく、咲いても数日間ですぐに
散ってしまうのですが、日本人が「サクラが散る」
時に感じる「はかなさ」のような感情ではなくて、
ミャンマー人がバダウに対する感情は、「今年も
ようやく咲いてくれた メデタシメデタシ」という
ような感覚だといえます。

この花は雨と関係する花なので、農業国である
ミャンマーにとって、この花の開花を待って、
何らかの作物を植える指針にしていたのでは
ないかと思われます。

サクラとバダウは開花時期が同じ4月ごろであると
いうことと、共に国花であるということ、また
咲いてもすぐに散ってしまうということが偶然に
も同じなのですが、花に対する国民の感情は
まったく異なるというお話でした。

さて、この時期に絡めまして、次回のメルマガでは
翡翠の「需要と供給」のお話を、少しさせていただき
たく思いますので、どうぞ、お楽しみに!

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